2024.09.26
CATEGORY : コラム
リフォーム・リノベーションという住まい方が、近年注目されてきています。当社でも中古マンションを購入され、全面リフォームやフルリノベーションしたいという方からのご相談が多くなってきています。今回は中古マンションをリフォームする際のメリットや注意点、費用相場などを解説します。
中古マンションを購入し、リフォームするメリットは3つあります。
新築のマンションを購入するよりも、中古マンションを購入してリフォームする方が、コストを抑えられることが多いです。「新築には手が出ない」と購入を諦めていた方も、中古物件なら理想の住まいが手に入る可能性があります。
駅近や人気エリアなどは新築マンションに絞って検討すると選択肢が狭まり、予算内で見つからない可能性もあります。中古マンションを選択肢に含めることで、希望する立地やエリアに予算内で購入できる物件が見つかりやすくなります。
マンションの構造にもよりますが、間仕切り壁などを撤去して間取りを変更できる場合もあります。リビングと隣の和室を繋げて、より広いLDKにする。間仕切り壁を壊してキッチンを対面式にし、オープンなLDKにするなど、ご自身やご家族が暮らしやすい間取りをつくることができます。
メリットの多い中古マンションリフォームですが、やはりデメリットも存在します。どちらも理解したうえで、最善の選択をしましょう。
新築は購入してすぐに住み始めることができますが、中古マンションをリフォームする場合は工事が完了するまで入居できません。工事の内容次第では、マンションの購入から入居まで半年以上かかることもあり、仮住まいが必要になるケースもあります。
マンションには「専有部分」と「共有部分」があり、リフォームできるのは「専有部分」のみになります。外壁や屋根、廊下はもちろん、玄関ドアや窓なども共有部分になるため、勝手に工事をすることはできません。リフォームを前提に中古マンションを購入する場合は、どこまでは専有部分なのかを確認しておくようにしましょう。
例えば、キッチンやバスルームなどの水廻りは移動できる範囲が大きく制限されますし、マンション内部がコンクリートの壁で仕切られた「構造壁」である場合は間取りの変更が困難となります。中古マンションを選ぶ際に工事の制限をよく確認し、希望を叶えられる物件かどうかを判断する必要があります。
リフォームやリノベーションを前提に中古マンションを購入する場合、以下のような注意点があります。
前述とおり、マンションには「専有部分」と「共有部分」があります。床や壁紙を貼り替える、コンセントを増やす、スイッチの位置を変える、内窓を設置する、などの工事は専有部分での工事なので可能です。一方で、玄関ドアやサッシの変更、給排水管やガス配管の移動などは、共有部分なので実施できません。
キッチンやトイレ、バスルームなどの水廻りは、給排水管の位置の関係で移動が困難となります。位置を移動させる場合はその分大掛かりな工事となり、費用が高くなってしまいます。
また間取りを変更できるのは、マンションの構造が間仕切り壁を取り外せる「ラーメン構造」の場合。「壁構造」の場合は間仕切り壁が建物を支える役割も担っているため、取り外すことはできません。
マンションの管理規約にはリフォームをする際の注意点やルールなどが明記されており、床材の変更が禁止されていた、ということもあり得ます。資材の搬入ルートや工事が可能な時間なども記載されているため、中古マンションを購入する際は必ず管理規約を確認するようにしましょう。
中古マンションを購入する際、リフォームの内容はマンションの築年数や状態によって異なります。ただし、築5〜10年で壁紙の張り替え、築10〜15年で給湯器の交換、築15〜20年で水廻り設備の交換、というのが、最低限リフォームする場合の目安になります。
築浅の中古マンションの場合は壁紙を貼り替えるだけでも雰囲気を一新できますし、使用感が目立ちにくくなります。
築10年以上の中古マンションは、給湯器に不具合が起きやすくなります。真冬の土日祝日に給湯器が壊れると、復旧するまでに時間がかかって大変な想いをすることになるので、中古マンション購入時には給湯器の状態を確認し、必要に応じて交換するようにしましょう。
築15年以上の中古マンションは水廻り設備に劣化や不具合が出やすくなるため、設備交換のリフォームの検討をおすすめします。
中古マンションをリフォームする場合、以下のような費用と期間がかかります。ひとつの目安として参考にしてください。
壁紙の張替え 800〜1,500円/m2 3〜4日
床材の張替え(フローリング) 3〜6万円/帖 3〜4日
トイレ交換 15〜50万円 1〜3日
浴室 50〜150万円 7日程度
キッチン 100〜300万円 7日程度
洗面台 10〜50万円 1〜3日
また、間取り変更のないフルリフォームでは500万円〜で1〜4カ月、間取り変更を伴うフルリフォームは1,000万円〜で6〜7カ月が相場となっています。
中古マンションを購入してリフォームする際は、以下のポイントを把握して失敗を回避しましょう。
リフォーム工事のプランを考え始めると、あれもこれもと予算が膨らんでいきがち。そのため、事前に優先順位を考えておき、決めた予算を超えないようにすることが大切です。予算がオーバーしてしまうとその後の生活を圧迫してしまう可能性があるため、優先順位と予算を決めておくことは非常に重要です。
キッチンやトイレなどの水廻りは、交換できても移動はできないケースが大半。他にも、そのマンションごとに規定やルールが設けられていたり、構造によっても工事可能範囲は異なるため、中古マンションを購入する際は「リフォームできない箇所」に着目して選ぶようにしましょう。
中古マンションをリフォームする際は、工事の手順や入居できるまでの期間を確認し、スケジュールを立てておくことが大切です。キッチンをはじめとした設備交換のみである場合は数日で済みますが、フルリフォームの場合は半年ほどかかることもあります。また、リフォーム時は工期が延びてしまうことも考えられます。着工後は定期的にお部屋の状況を見に行き、工事が予定通りに進んでいるか確認するとともに、職人さんと良好な関係を築くことでより工事がスムーズに進むことを促します。
(まとめ)
中古マンションをリフォームすれば、新築マンションよりも安く、希望するエリアに希望する間取りのマイホームを持つことができるかもしれません。これからマンションを購入したいとお考えの方は、中古マンションを購入してリフォーム・リノベーションすることも視野に入れてみてはいかがでしょうか。
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